2009縁川キャンドルナイトメッセージ

 きょうは、この川べりで、とても愉しく、素敵なひとときを過ごすことができました。
すばらしい演奏をしてくださいました出演者の皆様、そしてこの縁州キャンドルナイトにご参加のすべての皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。

 わたしたちは、ここ数年、長野市ボランティアセンター主催の「まちの縁側」プロジェクトに参加して、長野市内にあるいろいろなお店、寄り合いの場に出かけ、そして多くのひとに出会ってきました。

 近くにありながら、あまり入ったことのなかったお店。これまでは、何かの節目のときくらいにしか出かけなかった、近所のお寺。
 しかしそこは、、魅力的な品ぞろえと、ちょっとした時間でも、明るく楽しく、おしゃべりができるお店であり、またお寺は、歴史を学ぷ場であり、また寄り合いの場でもありました。
 こういった「まちの縁側」に集まるみなさんから、まちの歴史、今のまちの様子、そしてこれからの夢をうかがい、ざっくばらんに、お話が出来たことは、まさにこの「まちの縁側」の醍醐味であったと思います。

 そんな取り組みの中で、今年の「まちの縁側」プロジェクトは、まちに流れる川(水路)に目を向けてみようということになりました。
 わたしたちは、市街地を流れる川に、ふたをかけて、便利な生活を手に入れてきました。
 季節の移り変わりを、川の景色や水音、風に乗って香ってくる、川べりの草花で感じる、そんな経験も、わたしたちは、遠い記憶の中に閉じこめてきました。そして、いつしか、川の存在は忘れられがちになりました。

 わたしたちのまち、そしてわたしたちのくらしに欠かせない川をもっと知ろうと、わたしたちは、自分たちが暮らしているまちを、もういちど見つめ直すために、この夏から秋にかけて、市街地を流れる川の川べりを歩きました。

 川べりを歩きながら、今まで忘れていたいろいろな風景に出会い、わたしたちは、この川べりに自分たちなりの「縁側」を作ってみようと考えました。

 その縁側づくりのかたちのひとつが、きょうのこの「緑川キャンドルナイト」です。
 寒いこの季節に、川がどんな姿をしているのかを、キャンドルの明かりが、わたしたちに見せてくれました。
 また、ひとがあまり歩かない夜の川べりに響いた演奏も、きっとみなさまの記憶に残ったことと思います。

 この「まちの縁側」プロジェクトは、5,000か所の「まちの縁側」がある長野市をめざして、これからも、まちにどんどん出かけていきます。
 ヒト・モノ・コトが、ゆるやかにつながり合う地域共生の場、安心できる居場所である「まちの縁側」は、みなさん自身が見つけたり、作ったり、育んでいったりするものです。
 「まちの縁側」に興味をお持ちになりましたら、ぜひもう一歩を踏み出してみてください。
 市のボランティアセンターに行ってみる、電話をしてみる、メールを出してみる、そんな、ほんの少しのきっかけで、今からでも参加することができます。
 多くのみなさんのご参加を、わたしたちは、心よりお待ちしております。
 
 きょうは、ほんとうにありがとうございました。